営業にやりがいがないと思う時7つとやりがいを感じられるポイント8つ
営業職として働き出してすぐにやりがいを感じられて、毎日仕事に充実している生活を過ごせる人がたくさんいるというわけではありません。
数カ月間慣れるまでに淡々と地道な仕事内容をこなした後に、やりがいを初めて感じられた、という方も多いものです。
また、営業職として3年5年と勤務を続けていくうちにマンネリしはじめ、転職してしまう方も少なくありません。
この記事では、営業職として働く上での「やりがいがないと思う時」「やりがいを感じる時」についてそれぞれ触れていきます。
営業にやりがいがないと思う時7つ
未経験から営業として働き出したときや、長期間営業として働いているときなど、「やりがいがないな」と思う場面は人それぞれです。
どんなときにやりがいがないと思ってしまうのか事前に知っておけば、その時どうするか対処法も考えておくことができます。
毎日同じことをコツコツ繰り返す必要がある
営業として働き出して、新規開拓・既存のルート顧客を担当するパターンのどちらも毎日同じ事を少しずつこなす必要があります。
契約を取るために毎回相手に響く資料を作ったり、DMを作成したり、アプローチメールを送ったり、疎遠になっている先へ訪問しに行ったりと地道な作業をコツコツこなすのですが、このゴールの見えない作業中にやりがいを感じられないと思うことがあります。
顧客のことよりノルマを達成することばかり意識が行く
営業職をこころざしたり、入社したい企業へ入社出来たときは会社の商品やクライアントを大切にしようと思えている方も多いのですが、徐々にノルマが増え出すと、とりあえずノルマを達成することばかり考えてしまいがちです。
仕事中に「どうしたらノルマを達成できるのか」と考えることは社会人として責任感もあり、とても良い思考であることに違いはないのですが、「ノルマ」のことしか考えられなくなるとどうしても精神的につらくなってきます。
その状態が長期間続くと、「なんのために働いているのだろう…」「達成してもノルマが増えるばかり」という状態になってしまい、やりがいを感じられなくなることがあります。
ゼロベースからの開拓の場合、なかなか努力が実らない
新規開拓営業の場合、アポを取るところから始まるため、アポから考えると断り続けて契約を掴むことがほとんどでしょう。
アタックしても毎回断られてばかり、アポイントもなかなか取れないという事もあるため、努力が実るまでの間は、相当メンタルが強い営業マンでない限りはやりがいがない…と考えてしまう機会が多いでしょう。
周囲との競争意識を強く持ちすぎている
よほど限定された営業職配属でない限り、一緒に入社する同期がライバルになったり、年の近い先輩・後輩がライバルになったりします。
競い合わされることの多い営業職としては、多少のライバル心を持つ事はとても心がけとしては良いものですが、誰にも負けたくない!という気持ちを強く持ちすぎるのは注意が必要です。
誰もがトラブルなく仕事をこなせれば良いですが、働いている以上どこかで予想しなかったトラブルは発生します。イレギュラーなことが起きた時に、頼れる同期・先輩などおらず、周りは全員敵、という考えを持ってしまうとやりがいが感じられないだけでなく社内でとっつきにくいレッテルを貼られてしまう可能性があります。
できない時の自分を認められない
人によっては、向上心が高く常に社内でも「売れている」ポジションにいたいと強く思う方もいることでしょう。
トップセールスマンであり続けたいと思うことはとても良いことですが、誰しもが「売れているとき」「うまくいかないとき」という状況は出てきます。
その際に「こんなこともあるか!」と他責な考え方をしはじめると徐々にやりがいが薄れていってしまう可能性があります。
自走できるまでは何のために営業しているのか理解することが難しい
中途入社などで、営業として働いた経験が長く、ある程度、どうたち振る舞えば良いのか分かっているという方でなければ、独り立ち出来るまでの間は指示された通りに動くことを求められがちです。
その間はどうしても「なぜこんな事を作業みたいにしなければいけないのだろう…」など悶々としてしまう事が多く、やりがいがない状態が続きます。
この間を耐えて自走することができれば自由度の高い働き方が待っていることが多いので、言われた通りやる期間も人生経験としてとらえると良いでしょう。
勤務時間が長すぎて精神的に追い込まれている
元々は働く事が大好きで、いくらでも会社で仕事が出来るという方が、徐々にやりがいを失っていってしまう代表例が「勤務時間が長すぎる」という事です。
どんな会社でも平等に仕事を振り分けているつもりでも、ついつい仕事が得意だったり、仕事が好きそうな人に何かと無理なお願いをしがちです。
お願いされた人も、なかなか断りづらく長時間働いてしまうことが習慣になると徐々に精神的に疲弊してしまいます。仕事が好き・頼りにされることは大切ですが、自分の中でやりがいが無くならない程度に調整しながら働くことが大切です。
営業としてやりがいを感じられるポイント8つ
どのような職業にもやりがいを感じられない事と同時に、やりがいを感じられる瞬間もあります。
営業職という普段からストレスのかかりやすい職業に就いていると、このやりがいを感じられる瞬間をついつい見過ごしてしまう事もありますが、1つ1つかみしめて仕事をこなすと仕事の充実度も上がってくることでしょう。
自分のがんばり・工夫が結果として見える
営業として働いていると、毎日・毎月・半年・1年ベースでこなさなければならない目標を明確に提示されます。
示された目標は企業や業界ごとに、「必ず達成しなければならない」「達成出来るように努力してほしい」「出来たら達成してほしいが達成出来なくても○」などと求められるレベルが異なりますが、達成することが自分の責任だと当事者意識を持って仕事をしていると数字として明確に現れ、やりがいを感じる事が出来るのが営業のいいところでしょう。
実績を作ることができれば職場環境も最高に感じられる
前項でも触れたとおり、毎日少しずつでも求められたレベルの業務をこなしていれば、実績が積み上がります。
営業職の色濃い企業であると、予算を達成出来ている人の方が色々な業務が優遇されやすい傾向があり、売れるほど社内での居心地が良くなります。
具体的にどんな風に居心地が良くなるのかというと、「有給を取得するのに上司の顔色を気にしなくて良い」「発言力が増す」「後輩・上司から信頼されるため多少自由に動いても咎められない」といった事があげられます。
評価される基準が明確
営業以外の「内勤業務職」「製造職」「研究職」などといった職業は何をしたら評価されるのかその基準があいまいになりがちです。
しかし、営業は評価基準がいくらの予算を超えていけばいいのか明確なゴールが設定されていることが多いため、「売れている人は評価される」という風土がどこの企業にも根付いているでしょう。
普段は仕事量を求められるかもしれませんが、定期的に開催される上司との評価面談などで営業できた分だけ「評価されている」と思う事ができ、やりがいが沸いてくる人が多いでしょう。
1日にたくさんの人と会うことで対人スキルが自然と身につく
営業をしている限り、不特定多数のさまざまな個性を持つ人とスムーズにコミュニケーションを取る力が求められます。
働き始めた頃は、「無理な注文ばかり言う人」「とてもやりやすい顧客」「納期直前に注文内容を変更する人」「第一印象が恐い人」「すぐに連絡をしないとイライラしてくる人」「他社と比較して値切りをたくさんしようとしてくる意地悪そうな人」など多くの人と折衝するため、どう対処するのがベストなのかが分かってきます。
昔は苦手だと思ったタイプの相手でも上手に対処できるようになっていると感じられることもやりがいを感じる瞬間ではないでしょうか。
大型契約・新規契約ができたとき
新規開拓を一からしたり、先輩からほぼ取引がない企業を引き継いだ時に多いのが、相手にされないということです。
しかし、そこで心を折れることなく1カ月・半年・1年と継続的に提案を続けると一定の割合の顧客は提案にのってくれたり、アプローチに根負けしてくれたりし、契約に至ることがあります。
その時が「やっていて良かった」と強くやりがいを感じられるタイミングです。
契約に至るまでの期間はコツコツ地道なことをめげずに行うしかないので、悶々としてしまうかもしれませんが、自分が相手の心を動かせたと思えたときの喜びはとても大きいものです。
○○さんだからお願いしたい!と自分のファン顧客ができたとき
数年間同じ会社で営業をして特定の顧客を担当していると、「合う・合わない顧客」がどんなタイプなのかが自分でも分かってくるようになります。
合う顧客と何でも話ができる関係になる時にやりがいを感じられるのは当然ですが、自分にとって合わない顧客だと思っていても相手からは何でも真摯に対応してくれるいい営業マンだと思ってくれているときに、思わぬところで喜び・やりがいを感じられる瞬間があります。
いつもむちゃな注文をしてきたり、むすっとしている相手が徐々に心を開けてくれて「あなただから契約している」といったことを言ってくれる瞬間は営業だから得られるおもしろさであり、普段会社内で仕事をしている職業ではなかなか経験できることではありません。
売った分だけ給料に反映される
営業職の求人の多くに「インセンティブ」という条件があるのを知っているかたも多いのではないでしょうか?
営業で働いていると、売るほど社内で認められるようになるだけではなく、売れるだけ給料がUPしていきます。賞与がUPする/月給にプラスαでインセンティブが入る/月額の月給がUPする、など勤める先によってどのように収入が上がっていくかは異なりますが、頑張るほど自分自身の生活水準をあげていくことが出来るのは、強いやりがいを感じられるポイントです。
客観的にどれだけ成長したかが数字を通して見られる
どんな職種の仕事に就いても、1年目と5年目の社員なら仕事を任せられる業務量も、クオリティも当然違いますが、過去の自分と今の自分がどれくらい進化したのかを振り返っても、具体的なデータが残っているわけではありません。
しかし、営業の場合は数字としていくら売って来たのか振り返れば決定的なデータが残っているため、客観的に見て成長スピードを見る事が出来ます。
売り上げが落ち込んでしまっているときの記録も残っているので、スランプに陥ってしまったときも過去はどう乗り越えていたか、不調なときも思い出してみると良いでしょう。
まとめ
どのような仕事にも「やりがいがないと思う時」「やりがいを感じる瞬間」というのは少なからずあります。営業職はその中でも、地道な仕事をコツコツとこなす事が多いため、やりがいを感じられないな…と、最初は思うことが多いかも知れませんが、努力が実った時のやりがいはひとしおです。
やりがいが無い、感じられないと感じる瞬間があったときは、今回挙げたやりがいを感じられる瞬間を意識して仕事に取り組んでみてください。必ずやりがいを感じられる瞬間に出会えるはずです。